公認会計士と税理士の違いが知りたい!
受験資格や受験人数は?
試験の概要は?
そんな疑問にお答えします!
公認会計士試験と税理士試験はどちらも難関の国家試験。
両者の違いについて、今回は試験制度の観点から解説します。
・公認会計士と税理士の違い~試験制度編~
公認会計士と税理士の違い~試験制度編~
受験資格
公認会計士
公認会計士試験には受験資格がありません。
学生でも社会人でも、誰でも受験することができます。
税理士
税理士試験には受験資格があります。
国税庁HPによりと、以下のような要件のうちいずれかを満たす必要があります。
・司法試験合格者
・日商簿記検定1級合格者
・法人又は事業行う個人の会計に関する事務(※6)に2年以上(※7)従事した者など(上記は一例)
受験者数
2021年度試験の比較です。
公認会計士
短答式試験は9,524人、論文式試験は3,511人でした。
税理士
受験者数は27,299人でした。
合格者数
こちらも2021年度試験の比較です。
公認会計士
最終合格者数は1,360人。
税理士
最終合格者数は585人(科目合格者数は4,554人)。
受験者層
あくまで両者を比較したときの特徴です。
公認会計士
学生や受験に専念する(休職)人が多い。
税理士
社会人(税理士事務所で働きながら)が多い。
受験料
公認会計士
受験料は19,500円です。
税理士
1科目4,000円で、以降1科目追加ごとに1,500円かかります。
試験実施月
公認会計士
短答式試験(1日):12月・5月
論文式試験(3日間):8月
税理士
8月(3日間)の年1回。
試験科目
公認会計士
短答式試験は以下の4科目。
- 財務会計論
- 管理会計論
- 監査論
- 企業法
論文式試験は以下の5科目。
- 会計学
- 監査論
- 企業法
- 租税法
- 選択科目(経営学・経済学・民法・統計学)
税理士
必須科目は以下の2つ(両方の合格が必要)。
- 簿記論
- 財務諸表論
選択必須科目は次のどちらか(1つ合格が必要)
- 法人税法
- 所得税法
選択科目は以下の7つ(2科目の合格が必要)
- 消費税法または酒税法
- 相続税法
- 固定資産税
- 国税徴収法
- 住民税または事業税
勉強期間
公認会計士
公認会計士試験は1度に複数科目を受験します。
そのため、ある程度まとまった学習時間が必要です。
2年間で合格するコースに入る人が多いです。
税理士
税理士試験は1科目ずつ受験することができます。
また、1度合格した科目は生涯有効です。
そのため、働きながら1年に1・2科目受験し、3~5年での合格を目指す人が多いです。
合格から登録までの流れ
どちらも試験合格後、協会に登録することで資格者として認められます。
しかし、その登録にはそれぞれ要件があります。
公認会計士
公認会計士登録には以下の3要件が必要です。
- 業務補助など(2年以上)
- 実務補習(3年)
- 終了考査合格
税理士
税理士登録には以下の1要件を満たす必要があります。
また、これは試験合格前後を問いません。
- 実務経験2年
まとめ
試験制度について公認会計士と税理士の違いを書きましたが、いかがでしたでしょうか。
今回述べた違いを表にまとめました。参考になったら嬉しいです。
公認会計士 | 税理士 | |
受験資格 | なし | あり |
受験者数 | 短答式試験は9,524人 論文式試験は3,511人 |
27,299人 |
合格者数 | 1,360人 | 585人(科目合格者数は4,554人) |
受験者層 | 学生や受験に専念する(休職)人が多い | 社会人(税理士事務所で働きながら)が多い。 |
受験料 | 19,500円 | 1科目4,000円(以降1科目追加ごとに1,500円) |
試験実施月 | 短答式試験(1日):12月・5月 論文式試験(3日間):8月 |
8月(3日間)の年1回 |
試験科目 | 短答式試験は以下の4科目
財務会計論 論文式試験は以下の5科目。 会計学 |
全11科目の中から5科目を選択必須科目(両方の合格が必要) 簿記論 財務諸表論 選択必須科目(1つ合格が必要) 選択科目(2科目の合格が必要) |
勉強期間 | 2年間で合格するコースに入る人が多い | 3~5年での合格を目指す人が多い |
合格から登録までの流れ | 以下の3要件が必要
業務補助など(2年以上) |
以下の要件が必要
実務経験2年(試験合格前後を問わない) |
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